フランスでフリーランスビザを取得する方法・必要書類・申請手順を解説

「フランスでフリーランスとして働いてみたいけれど、どんなビザがあるのか、何が必要なのか分からない…」という方も多いですよね。

そこでこの記事では、フランスのフリーランスビザの種類や必要書類、申請手順、費用、準備すべきことまでをわかりやすく解説します。

記事の最後には、フランス国内のクライアントや海外クライアントとのお金のやり取りが多い個人事業主におすすめの法人口座サービス「Wise（ワイズ）Buziness」についてもご紹介します。

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目次 🔖
フランスで取得できるフリーランスビザの種類と条件 フランスでフリーランスビザの申請に必要な書類 フランスフリーランスビザの申請手順 フランスフリーランスビザの申請にかかる費用 フランスでのフリーランスビザの更新 フランスでフリーランスとして課せられる税金 フリーランスビザ取得に向けての日本での渡航準備 フランスでのフリーランス案件を見つけるのに役立つサイト フランス滞在中の報酬の受け取りにおすすめ：Wise（ワイズ）

フランスで取得できるフリーランスビザの種類と条件

フランスで取得できるフリーランスビザには、次の2種類があります。

• 自営業者・自由活動家ビザ（Activité non salariée ou libérale）¹
• タレントビザ（Talents internationaux et attractivité économique）²

自営業者・自由活動家ビザ（Activité non salariée ou libérale）

自営業者・自由活動家ビザは、フランスで商業や工業、職人、農業の創設または参加したい、あるいは自由業に従事したいと考えている方を対象としたビザです.

「entrepreneur/profession libérale（起業家／自由業）」という記載のある長期滞在ビザ（VLS/TS：滞在許可証と同等）が発給されます。

ビザの有効期限は1年で、フランスに到着後15日以内にビザの申請手続きを行う必要があります。次の職業がこのフリーランスビザに該当する主な例です。

• コンサルタント
• スポーツコーチ
• ソフトウェア開発者
• 講師／トレーナー
• ライター
• 農業・土地・森林の専門家

など

上記の職業ではなく、事業の内容や従事している自由業が特定の規制の対象となる場合、資格／卒業証書の要件およびその他の条件を満たす必要があります。

タレントビザ（Talents internationaux et attractivité économique）

タレントビザは、フランスの経済的魅力の向上に貢献する外国人の雇用者および自営業者を支援するために創設されたビザです。フランス到着後2ヶ月以内に最長4年の滞在許可申請が可能で、家族の帯同も可能です。ただし、フランスにおいて現実的かつ真剣な事業創業プロジェクトを有していることを証明する必要があります。また、以下の条件をクリアする必要もあります。

• 商業・職人・工業のいずれかのジャンルに該当していること
• 事業に最低でも30,000ユーロを投資すること
• 修士号と同等以上の学位を有しているか、またはそれに相当するレベルで5年以上の職業経験があることを証明すること

フランスでフリーランスビザの申請に必要な書類

自営業者・自由活動家ビザの申請に必要な書類

自営業者・自由活動家ビザの申請には、以下の書類が必要です。

• パスポート（少なくとも2ページ以上の空欄ページのあること）
• ビザ・入出国スタンプ・その他記載のあるすべてのページのコピー
• 身分証明書用の写真
• フランスのフルタイムの最低賃金の年間総額に相当する十分な資金があることの証明
• 居住証明書⁵

また、職業に応じて以下の書類が必要となります。

＜特定の認可が不要な職業の場合＞

• フランスでの職業活動計画を記載した署名済みの書類
• 職業能力を証明する書類（学位、資格、職務経歴など）

＜「Ordre」の対象となる場合＞

• 「Ordre professionnel」からの認可書

＜医療・準医療系の職業の場合＞

• 「Conseil de l'Ordre」への登録証明
• 該当する場合はフランス保健省からの就業許可証

特定の職業を行う場合には、その活動が有効であることを証明する文書を追加で提出する必要があります。⁴

国籍や労働環境・条件によっては提出する書類が異なることもあるので、こちらのページで事前に確認するようにしましょう。

タレントビザの申請に必要な書類

タレントビザをビジネス目的で申請する場合、以下の書類が必要です。

• パスポート（少なくとも2ページ以上の空欄ページのあること）
• ビザ・入出国スタンプ・その他記載のあるすべてのページのコピー
• 身分証明書用の写真
• 計画している小売・製造、または工芸活動を実行する能力を証明するすべての裏付け文書（学位/卒業証書、専門資格、雇用証明書など）
• 修士号に相当する学位のコピー、または同等のレベルで少なくとも 5 年間の専門経験を証明する文書
• フランスに居住していない場合は、無犯罪証明書または国籍国が発行する同等の文書
• 経済省による、事業創設プロジェクトの真剣さと現実性に関する意見（意見の申請は、ビザ申請前にテレサービスで行う）
• 会社登録の証明（法令、Extrait K または Kbis）または自営業者向け社会保障制度への加入
• 記入済みの「小売業者、職人、製造業者」フォーム

事業を開始する場合に必要な書類

• 事業計画書・プロジェクト概要に関する書類
  • プロジェクトの書面による説明
  • ビジネスプラン
  • 複数年にわたる予算見積もり
• 外国法人を設立する場合
  • 正式機関からの指名証明書または意向書、外国法に基づく法人の定款の写し
• 自らの名義での事業開始する場合
  • 商業用賃貸契約書（事業内容を明記）
  • 転貸契約書（事業内容を明記）および可能であれば不動産所有者からの許可書
  • その他の事業所に関する書類
  • 事業所住所に関する契約書（ドミサイル契約書など）の写し

資金についての種類

• 少なくとも30,000 ユーロの事業への投資証明
• 自分自身、および必要に応じて家族を養うのに十分な財源（少なくともフランスの最低賃金（SMIC）に相当する月収）の証明

こちらに関しても事業の目的や分野に関して、必要な書類が異なる場合があるので、こちらのページで条件を記入して事前に必要な書類を確認しましょう。

フランスフリーランスビザの申請手順

自営業者・自由活動家ビザを申請する場合、フランスに到着後15日以内に、ビザの申請手続きを行う必要があります。申請は、フランス居住地の管轄で行います。居住証明書が必要となるため、フランスでの家探しが必須です。⁵

タレントビザの申請手順

タレントビザを申請する場合、フランスに住んでいてフランスから申請する場合と、日本のような国外からの申請によって手順が異なります。まず、日本から（フランス国外から）申請する場合、日本にあるフランス領事館でのビザ申請が必要です。滞在期間が12ヶ月未満の場合は、領事館が「talent」の付いた居住許可証として長期滞在ビザを発行します。

またフランス到着後、3ヶ月以内にインターネットで居住許可証として有効な長期滞在ビザの認証を受ける必要があります。滞在期間が1年以上の場合、領事館は3ヶ月間の滞在許可証を発行します。在留カードはインターネットで申請する必要があります。

次に、フランスに住んでいる場合は、居住証明書（ビザ、VLS-TS、または称号）　の有効期限の4か月前までに、申請書をオンラインで提出する必要があります。フランス滞在1ヶ月あたり、フルタイムの仕事1件につき月額総額1,261.26ユーロ以上の活動が少なくとも51%以上であることを証明する書類も必要です。⁶

フランスフリーランスビザの申請にかかる費用

フランスの自営業者・自由活動家ビザ、タレントビザの申請にかかる費用は、共に225ユーロです。⁵⁺⁶

フランスでのフリーランスビザの更新

自営業者・自由活動家ビザの更新申請は、有効期限の2ヶ月前までに居住地を管轄する支庁に提出する必要があります。自営業者・自由活動家のビザ更新は、ビザ申請時と同様の条件を満たしていることが条件です。

申請料金は225ユーロです。ビザの更新期限内に申請を提出しない場合は、ビザの発行料に加えて、180ユーロの手数料を支払う必要があります。

フランスでフリーランスとして課せられる税金

フランスでフリーランスとして働く場合、主な税金として所得税、特定の商品やサービスの販売に対して課税されるVAT（Taxe sur la valeur ajoutée）、社会保障費などがあります。また、所得税に加えて、年間売上高が5,000ユーロを超える場合にCompany Property Tax (CFE)という地方税の支払いも必要となります。⁷

フリーランスビザ取得に向けての日本での渡航準備

フランスでのフリーランスビザ申請に向けた準備だけでなく、日本での住民票の手続きなども渡航準備の大切なポイントです。フランス渡航前に、海外転出届を出して日本での住民票を抜いておくと、国民健康保険の支払い義務がなくなったり⁸、住民税の課税対象外になったり（翌年以降）⁹します。一時帰国中に日本の病院を利用したいなどの場合を除いては、海外転出届を出しておくと安心でしょう。

関連ページ 💡 海外赴任が決まったら、海外転出届・住民票はどうする？徹底解説！

フランスの家探しサイトに登録しておく

フランスでフリーランスとして滞在する場合、フランスでの家探しも欠かせません。日本にいるから登録できる、以下のような家探しサイトに登録しておくことをおすすめします。

• SeLoger（フランスの不動産サイト）
• MixB（日本人向けの情報サイト。住居情報もあり）

フランスで使えるデビット・クレジットカードを用意しておく

フランスでの生活やビジネスの場面では、クレジットカードやデビットカードを使用することが多くあるでしょう。そのため、日本にいる時から海外利用に対応したカードを準備しておくことをおすすめします。

手数料を抑えて、日本円からユーロに海外送金したり、支払ったりするならWise（ワイズ）のデビットカードがおすすめです。日本のクレジットカードのように、隠れた手数料が上乗せされていないので、海外利用手数料や両替手数料を抑えてカードを利用することができます。

関連ページ 💡 フランス旅行でおすすめのクレジットカードはこれ！手数料を節約する賢い方法

フランスでのフリーランス案件を見つけるのに役立つサイト

フランスでフリーランス案件を探すなら「Malt¹⁰」というプラットフォームがおすすめです。Maltは、ヨーロッパで広く利用されているフランス発のフリーランスプラットフォームです。5万人以上のクライアントが在籍しています。プロジェクトが完了すると、すぐに支払いが行われるのも嬉しいポイントです。

また、Upwork¹¹もフランスを含む世界中にフリーランス案件を探すことができます。日本にいるうちからでも登録・応募ができるので、日本にいるうちから利用するのにもおすすめです。

フランス滞在中の報酬の受け取りにおすすめ：Wise（ワイズ）

フランスでフリーランスとして働くなら、報酬の受け取り方法をしっかり考えておくことが大切です。特に、日本や他の国のクライアントと取引をする場合は、通貨が違ったり、海外送金に手数料がかかったりして、思ったよりも手取りが少なくなることがあります。

また、フランスの銀行口座を開くのに時間がかかる場合もあるので、渡航前から使える便利なサービスを準備しておくと安心です。

そこでおすすめなのが、Wiseの「Wise Business」アカウントです。Wiseは、世界中で広く使われている多通貨対応の送金サービスで、フランスを含む多くの国で利用が可能です。

Wise Businessを使えば、EU圏の口座情報を取得することができ、フランス国内のクライアントからの報酬をスムーズに受け取れます。また、ユーロ、円、ドルなど複数の通貨を1つのアカウントで管理できるため、必要なタイミングで日本円に両替することも可能です。

さらに、Wiseの両替は実際の為替レート（ミッドマーケットレート）で行われ、国外送金や送金の受け取り時に発生する手数料も明確かつ低水準です。

すでに日本でWiseアカウントをお持ちの方は、フランス滞在中に住所を現地の住所に更新する必要があります。また、国によって提供される機能や通貨が異なるため、渡航後に一度公式サイトで内容を確認しておくと安心です。

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まとめ

フランスのフリーランスビザの種類や必要書類、申請手順、費用についてご紹介しました。フランスのフリーランスビザには「自営業者・自由活動家ビザ」や「タレントビザ」があります。自分の職種や条件に合ったビザを選び、必要書類や住居、資金の準備を整えることが大切です。

また、現地での報酬の受け取りには、Wise（ワイズ）などの多通貨対応サービスを使うと、手数料を抑えてスムーズに管理できます。現地の銀行口座をすぐに開設できない場合でも安心です。

しっかりと準備をして、フランスのフリーランスビザ申請をスムーズに進めましょう！

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ソース

1. Self employed person or liberal activity - France-Visas
2. International talents - France-Visas
3. Regulated and unregulated professions | Entreprendre.Service-Public.fr
4. Visa wizard - France-Visas
5. Residence card "entrepreneur/liberal profession" of a foreigner in France | Service-Public.fr
6. Talent card: multi-year residence card of a foreigner in France | Service-Public.fr
7. Company Property Tax (CFE) | Entreprendre.Service-Public.fr
8. 海外在住者と日本の医療保険，年金｜外務省
9. 海外に転出される方へ(納税管理人の申告について) | 東大阪市
10. Malt | Everything you need to run your freelance business
11. Upwork