Wise法人アカウントの開設方法と必要書類・手数料を徹底解説【2025年版】

Hikaru Osaka

グローバル化に伴い、海外取引の機会は増えています。しかし、日本の銀行経由では手数料や為替レートの負担が大きいのが現状です。

そこで注目されるのがWise法人アカウント。個人事業主やフリーランサーでも開設でき、低コストで透明性の高い海外送金や複数通貨の管理、無料の外貨受け取りが可能です。

本記事では、Wise法人アカウントの開設方法・必要書類・手数料・限度額・個人アカウントとの違いを簡潔に解説します。

目次 🔖

Wise(ワイズ)とは

Wise(ワイズ)とは

Wise(ワイズ)は、2011年ロンドン発のフィンテック企業で、世界約1,600万人が利用する国際送金サービスです。旧称はWise(ワイズ) で、2021年に社名を変更しロンドン証券取引所に上場しました。¹

銀行を介さず独自の仕組みを用いることで、従来のSWIFT送金より速く・安く海外送金ができます。さらに、マルチカレンシー口座・デビットカード・法人アカウント・API(Wise Platform) なども提供しています。

日本では2016年にサービスを開始。金融庁登録の第一種・第二種資金移動業者(登録番号:関東財務局長第00040号)として認可され、預かり資金は全額保護されています。日本語サポートも完備しており、法人や個人事業主も安心して利用できます。


Wise法人アカウントとは?

Wise法人アカウントとは?

Wise法人アカウントは、法人・個人事業主・フリーランサーが利用できるビジネス向けのWiseアカウントです。

海外送金デビットカード受け取りマルチカレンシー口座などの個人アカウントの機能に加え、給与の一括送金請求書管理会計ツール連携など、グローバルビジネスに便利な機能を備えています。

  • アカウント開設無料:月額料金・維持費なし
  • 低コスト送金:世界70カ国以上へ最大1,000件の一括送金が可能
  • 経費カード:メンバーごとにデビットカードを発行可能
  • アクセス管理:従業員ごとの権限設定に対応
  • 会計連携:Xeroなどのツールと連携し資金管理を効率化

Wise個人アカウントとの違い

Wiseでは個人アカウント法人アカウントの2種類を提供しています。

  • 個人アカウント:旅行・留学・個人の海外送金に最適。お得な為替レートで送金や決済、ATM引き出しが可能。
  • 法人アカウント:ビジネス向けに特化しており、請求書管理・一括送金・複数ユーザー利用・会計ソフト連携など、個人用にはない機能を備えています。

関連ページ:Wise法人・個人アカウントの違い?Wiseアカウント選び方ガイド

Wise法人アカウントの必要書類²

アカウント開設時には本人確認書類の提出が必要です。書類は事業形態によって異なります。

株式会社・合同会社などの場合

登録・提出が必要な情報:

  • 会社名、事業内容、法人番号(13桁)、所在地
  • 取締役・実質的支配者(氏名、生年月日、住所)
  • 代表者の身分証明書とセルフィー
  • 6か月以内発行の履歴事項全部証明書
  • 必要に応じて、実質的支配者リスト、公証書、株主名簿関連書類など

代表者が海外在住の場合は住所証明書も求められます。

個人事業主の場合

法人名、住所、業種、事業内容を登録し、以下の書類を提出します:

  • 顔写真付き身分証明書
  • セルフィー(自撮り)
  • マイナンバー関連書類

実質的支配者の定義はWiseヘルプセンターにて確認できます。

Wise法人アカウントの登録・本人確認方法³⁴⁵

Wise法人アカウントの開設と本人確認は簡単です。

すでにWise個人アカウントを持っている場合は、同じログインで法人アカウントを追加可能です。画面右上の名前アイコンから「法人アカウントを開設する」を選択しましょう。

初めてWiseを利用する場合は、ウェブまたはアプリで「会員登録」を選択し、メール認証後に「法人アカウント」を選びます。電話番号とパスワードを設定すれば登録完了です。

登録後は、法人情報を入力し必要書類をアップロードして本人確認を行います。ウェブでも可能ですが、アプリを使う方が手続きがスムーズです。

本人確認の流れ

① 法人情報の登録

登記情報、住所、事業内容、実質的支配者の氏名・生年月日・居住国などを入力し、所有者を証明する書類を提出。

② 代表者の本人確認

代表者の身分証明書をアップロード。取締役でない場合は、代理権を証明する書類が必要。

③ 入金または口座情報の取得

Wise残高へ入金、または1回限りの手数料を支払い外貨受取口座を取得。

本人確認は通常10日以内に完了。追加情報が必要な場合はメールで通知されます。チームメンバーを追加する際も、それぞれ本人確認が必要です。完了後、メールで案内が届き送金などの機能が利用可能になります。

Wise法人アカウントについて知りたい 💡


Wiseの法人アカウントは個人事業主でも開設できる?

Wiseの法人アカウントは個人事業主でも開設できる?

Wise法人アカウントは個人事業主やフリーランサーでも開設可能です。

個人事業主として登録する場合は、法人名・住所・業種・事業内容を入力し、以下の書類を提出して本人確認を行います。

  • 顔写真付き身分証明書
  • セルフィー(自撮り)
  • マイナンバー関連書類

すでにWise個人アカウントを持っている場合は、画面右上のアイコンから「法人アカウントを開設する」を選び、リンクさせることもできます。


Wise法人アカウントの手数料⁶⁷

Wise法人アカウントの手数料

Wise法人アカウントは開設無料・月額費用なし。
海外送金や外貨口座の開設など、利用時のみ手数料が発生します。
Wiseは低コストで透明性の高い料金体系を採用しており、すべての手数料を事前に確認できます。

主な手数料

項目手数料
アカウント開設無料
月額維持費なし
海外送金0.73%〜
為替レート常にリアルタイムのミッドマーケットレート
外貨口座情報の取得3,000円
外貨受け取り(AUD, CAD, EUR, GBP, HUF, NZD, SGD, TRY, USD/SWIFT除く)無料
法人デビットカード発行初回無料、追加カード1枚640円
ATM引き出し月2回・3万円まで無料、以降1.75%+70円
通貨両替0.73%〜

Wise法人アカウントの主な機能⁸⁹¹⁰

Wiseの法人アカウントは個人事業主でも開設できる?

Wise法人アカウントでは、国際ビジネスに役立つ機能を月額無料で利用可能です。

  • マルチカレンシー口座:USD・EUR・GBP・JPYなど40通貨以上を一括管理。
  • 現地口座情報の取得:AUD、CAD、EUR、GBP、USDなど9通貨に対応し、22通貨を手数料無料で受取可能
  • 法人デビットカード:経費精算や出張に便利。メンバーごとに利用上限や用途を設定可能。
  • 低コスト海外送金:実際の為替レートで送金。支払いの50%以上が20秒以内、95%が24時間以内に着金。
  • 会計ソフト連携:XeroやQuickBooksと自動連携し経費管理を効率化。
  • チーム管理機能:複数ユーザーに対応し、権限設定や通知で運用を簡単に管理。
  • 24時間日本語サポート:電話・メール・チャットで対応。

一括送金ツール

Wise法人アカウントでは、給与や取引先への支払いなど最大1,000件をまとめて送金可能。
CSV/XLSXファイルをアップロードするだけで完了し、Wise APIによる自動送金も可能です。
また、口座情報を知らない相手へメール送金定期送金設定も行えます。


Wise法人アカウントの限度額について¹¹ ¹²

Wise法人アカウントの限度額について

Wiseは日本で第一種資金移動業者として認可を受けており、法人は最大1億5千万円(または他通貨の相当額)の高額送金が可能です。

主な限度額

内容限度額
送金(Wise残高からの送金を除く)最大1億5千万円
Wise残高からの送金・出金最大100万円
アカウント残高での資金の保有原則として100万円(残高内のすべての保有通貨を日本円に換算した合計額)※
Wise残高への資金のチャージ一取引あたり最大100万円

※必要に応じて、カスタム保有限度額を設定すれば最大2,000万円まで引き上げ可能です。

保有限度額の変更方法

  1. アカウントのプロフィール名をタップ
  2. 「設定」→「限度額」→「日本円(JPY)の保有限度額」を選択
  3. 「日本円の保有限度額を変更する」を選び、希望金額と期間を入力
  4. 内容を確認し「新しい限度額を設定する」を選択

変更は即時反映され、期間終了後は自動的に初期設定(100万円)へ戻ります。

限度額を超過するとWiseからメール通知が届き、30日以内に超過分を出金する必要があります。

超過状態が続くと、アカウント機能が制限される場合があるため注意しましょう。


Wiseの仕組み:なぜ安い?

Wiseの仕組み:なぜ安い?

従来の国際送金(SWIFT)は、複数の中継銀行を経由するため時間がかかり手数料も高額になりがちです。

一方、Wiseは、各国に持つ自社口座を利用します。

  • 送金人 → 自国のWise口座へ振込
  • Wise → 受取人の国のWise口座から支払い

このように送金人は国内送金としてWise口座に入金し、Wiseが受取人の国のWise口座から現地通貨で支払う仕組みになっています。

その結果、実際に行われるのは2回の国内送金のみ。国境を越えた資金移動が発生せず、複雑な銀行手続きを省略できます。これにより、速く、そして安い手数料で送金が可能になるのです。

従来の国際送金(SWIFT)

Wise image
Wise image

海外クライアントが多い企業や、世界中のフリーランサーや従業員に給料を支払う必要があるビジネスの場合、Wiseを利用することで海外送金の時間とコストを大幅に削減できるようになります。


Wise法人アカウントよくある質問

Wise法人アカウントは銀行口座ですか?

いいえ。Wiseは銀行ではありませんが、銀行と同様の規制を受けています。

日本では関東財務局登録の第一種・第二種資金移動業者として認可されており、HTTPS暗号化と2段階認証で取引が保護されています。

日本法人でも海外の顧客から送金を受け取ることができますか?

はい。対象通貨の口座情報(22通貨)を取得すれば、海外からの送金を国内送金のように手数料無料で受け取れます。

口座情報の取得には1回限り3,000円の手数料がかかります。

Wise法人アカウントの開設はどのくらいかかりますか?

登録は数分で完了し、開設費用は無料です。

必要書類の提出後、通常10営業日以内に本人確認が完了します。

Wiseの個人アカウントと法人アカウントの違いは何ですか?

個人アカウントは日常の海外送金や決済向け。

法人アカウントはこれに加え、一括送金・ビジネスカード発行・会計ツール連携などビジネスに特化した機能が利用できます。

Wise法人口座の手数料は?

開設費・月額費は無料。海外送金は0.73%〜で実際の為替レートを適用。

口座情報取得(3,000円)で、以後22通貨の受け取りが無料になります。

Wise法人アカウントは個人事業主でも開設できますか?

はい。個人事業主・フリーランサーでも利用可能です。

Wise法人アカウントの限度額は?

最大1億5千万円まで送金可能

保有限度額も一時的に最大2,000万円まで引き上げられます。


まとめ

Wise法人アカウントは、海外取引の多い法人・個人事業主に最適な多通貨アカウントです。

低コストでの海外送金や海外口座情報の取得、最大1,000件の一括送金、会計ツール連携、複数ユーザー管理など、国際ビジネスに必要な機能を網羅。実際の為替レートと透明な手数料で、銀行よりも大幅に安く送金できます。

アカウント開設は無料・月額費用なし。必要なときだけ使える柔軟さも魅力です。
グローバル展開を目指すなら、Wise法人アカウントでコスト削減と業務効率化を実現しましょう。

Wise image

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ソース

  1. Wise – 2025 Annual Report and Accounts
  2. 日本の法人アカウントの本人確認について | Wiseヘルプセンター
  3. Wise法人アカウントの開設方法について | Wiseヘルプセンター
  4. 日本のお客様の本人確認について | Wiseヘルプセンター
  5. 法人の本人確認の方法について | Wiseヘルプセンター
  6. Wise法人デビットカード手数料
  7. Wise Businessのシンプルな手数料
  8. Wise法人アカウント
  9. 一括送金について | Wiseヘルプセンター
  10. グローバルビジネスをするための決済プラットフォーム - Wise
  11. 日本にお住まいのお客様の多額の送金について | Wiseヘルプセンター
  12. 日本のお客様のWiseアカウントの保有限度額について | Wiseヘルプセンター

*最新の手数料に関する情報は、お住まいの地域の利用規約およびサービスの利用条件をご確認いただくか、Wiseの手数料ページをご覧ください。これは一般的な情報提供を目的としたものであり、Wise Payments Limitedまたはその子会社、関連会社による法律、税務、その他の専門的なアドバイスを意味するものではありません。また、ファイナンシャルアドバイザーやその他の専門家によるアドバイスの代わりになるものではありません。



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